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岐阜県の片田舎で名所旧跡もございませんが、川辺町は自然に恵まれた町です。

白扇酒造株式会社は、この町で古くから「びりんや」として、また最近では「福来純三年熟成本みりん」や清酒「花美蔵」の醸造元として地元の人々に親しまれてきました。川辺町の本社醸造工場近くには飛騨川が、移転12年目を迎える隣町八百津町ボトリング工場のすぐ下には木曽川が流れるという、緑豊かな山と清らかな川に囲まれた、水に恵まれた土地で、ここでしかできないおいしい製品を造り続けています。



原材料は製品の命です。
白扇酒造では、清酒用好適米の一部分を除いたすべての原料米を、信頼のおける地元の岐阜県内で調達しています。特に福来純三年熟成本みりんの原料もち米は、岐阜県飛騨地方の古川町産「たかやまもち」、麹米は好適米「ひだほまれ」を指定して使用しています。




みりん、日本酒、焼酎などの基本は麹にあると考えています。

元気な麹は手造り麹に限るという信念のもとに、製麹機などの機械を使わず昼夜手作業ですべての製品の麹を麹室で育てています。最近では酵素を多用してほとんど麹を使わずにみりん、日本酒、焼酎などが造られるようになりました。しかし元気な手造り麹を用いて醸造するから複雑で旨味のあるおいしい製品が出来るわけで、これこそ日本が誇れる醗酵文化なのです。




「おいしい」が一番です。
いくら真面目につくってもおいしくなければ意味がありません。風土や歴史に支えられたこの環境は私たちの財産です。原料、地下水、伝統的製法などこの財産を生かし、この場所でしかできない、他にない「おいしい製品」を提供することが大切だと思います。


昔ながらの手作業を続けることは、なかなか大変なことです。
朝早い仕事や力のいる作業、何年もかけ熟練しないとできない作業、量産もできず時間もたっぷりかかります。しかし、すばらしい味の製品に仕上がった時には、何物にもかえがたい喜びがあります。これからもこの製法を守り続け、この喜びが味わえるようがんばります。


白扇酒造株式会社 代表 加 藤 孝 明


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